「子どもが幼稚園から帰ったあと、毎日のように癇癪(かんしゃく)をおこしてつらい」
「疲れて泣きわめく場合、どう対応すればいいのかわからない」
そんなふうに悩んでいるママ・パパも多いと思います。
わが家の息子も、年少のころは帰宅後にぐずる日が続き、最初はどうしていいか本当にわかりませんでした。
でも、「自分の気持ちは自分でととのえる」ことを少しずつ伝えながら、いっしょに“気持ちの切り替え方”を探していく中で、少しずつ落ち着いてきたんです。
この記事では、わが家で実際に効果があった声かけや関わり方の工夫を、わかりやすくご紹介します。
年少の癇癪(かんしゃく)に効果あり!わが家で実践した声かけとサポート法
3歳になって幼稚園に通いはじめた息子。
がんばっているぶん、家に帰るとぐずったり泣いたりすることが増えました。
とくに、眠さや疲れがピークにくる週の後半は、玄関で「ぎゃー!」と泣き出すことも。
わたしもイライラしてしまい、つい怒ってしまうこともありました。
「このままじゃいけない」と思い、育児書を参考にしながら、わが家なりの声かけや対応を試してみることに。
すると少しずつ、癇癪の回数がへり、息子自身が気持ちを切りかえられるようになってきたのです。
具体的におこなったのは、主にこの2つです。
- まずは息子の気持ちにしっかり共感する
- そして、「自分の機嫌は自分でととのえる」方法をサポートする
この2つを意識するようになってから、帰宅後に荒れて泣くことがほとんどなくなりました。
それぞれの関わり方について、くわしく解説していきますね。
まずは「気持ちに共感する」ことから
癇癪を起こしているとき、つい「泣かないの!」とか「早く着替えて!」と、言ってしまいがちですよね。
でもそれは逆効果。
癇癪をおこしているときは子どももパニック状態だからです。
そこで、まずは気持ちに寄りそってあげることを意識するようにしました。
「共感」はイヤイヤ期でもよく言われる基本の対応ですが、どんな場面でも重要です。
わたしがよくかけていた言葉はこんな感じです。
- 「幼稚園、がんばってきたもんね。つかれちゃうよね」
- 「眠いと、ぐずぐずしたくなっちゃうよね」
子どもの気持ちに共感して、代弁してあげます。
そうすると、息子もだんだんと落ち着いてきて、こちらの声も聞き入れてくれるようになりました。
「ママはぼくの気持ち、わかってくれる」
「ママはぼくの味方なんだ」
そんなふうに子どもが感じることで、次に伝えることも届きやすくなったように思います。
「自分の機嫌は自分でとる」を伝えるコツ
共感したあとに伝えたのが、「自分の気分は自分で変えるのよ」ということ。
もちろん、3歳の子にいきなりそれを理解して行動するのはむずかしいです。
大人でも自分で自分の機嫌をとるのはむずかしいですよね。
でも、小さいころから少しずつ伝えていくことで、感情との付き合い方を学んでほしいと思いました。
わたしが伝えたのは、こんな内容です。
- 「疲れたり、眠かったりすると、機嫌が悪くなることもあるよね」
- 「でもね、人に大きな声で怒ったり、いやなことを言ったりするのはいけないよ」
- 「泣いてもいいよ。だけど、どうやって自分の気分を変えたらいいか、一緒に考えようね」
3歳の息子は、まだ「自分の機嫌をとる方法」を知りません。
だからこそ、「どうやったら気持ちを切り替えられるか」をいっしょに探していくことが大切だと感じています。
「自分の気持ちを切り替える方法」を子どもと一緒に考えてみた
次の日からまた幼稚園が始まる日曜日の夜、気持ちが落ち着いているときに、こんなふうに話しかけました。
「明日また幼稚園がんばるから、帰ってきたら疲れちゃうかもね。
そんなとき、自分で気分をよくするには、どんなことができそうかな?」
すると、息子からは次のようなアイデアが出てきました。
癇癪対策!息子と一緒に考えた「ごきげんリスト」
- 牛乳をのむ
- おえかき
- すきなパズルをする
- 動画をみる
- タブレットで知育ワークをする
- 抱っこで絵本を読む
これは息子と一緒に考えた「ごきげんリスト」です。
次の日の月曜日から、さっそく実践してみます。
幼稚園から帰宅後はすぐお風呂にいくのがわが家のルール。
感染対策のためでもあり、お風呂に入ると目が覚めて、だいたい機嫌がよくなるからです。
でも、毎回すんなりお風呂に入れるわけではありません。
「服ぬがせて〜」「眠い〜」と、ぐずぐずするのがいつものパターン。
だからこそ、「お風呂に入るまで」が毎日の勝負どころでした。
そこでわたしは、「お風呂に入る前に、気分がよくなることをひとつやってみようか!」と声をかけてみました。
すると息子は、「あっ、そうだった!」と思い出した顔をして、「じゃあ今日は牛乳をのむ!」と、自分で選びました。
その日はなんと、牛乳をのんだだけで気持ちが切りかわり、すんなりお風呂に入れたんです。
えっ!? 牛乳をのむだけで癇癪がおさまるの!?
わたしもびっくりしました。
どうしてこんなにうまくいったのか?
その理由についての考察は、のちほどくわしくお話ししますね。
絵本好きな息子は、疲れたときにお気に入りの絵本を読むと、気持ちが落ち着くことがよくあります。
実際に絵本が癇癪対策にもつながったわが家の「絵本好きになる工夫」はこちらの記事で紹介しています。
我が家に合った“気持ち切り替えルーティン”とは?
その後、毎日いろんな方法を試してみました。
- 牛乳をのんで満足して終わる日
- パズルに集中して気分が変わる日
- 眠すぎてぐずぐずが止まらず、動画に頼る日
などなど。
一時期は「今日は何をやる?」と日替わりで選ぶのも楽しそうでしたが、しばらくすると息子自身のなかでお気に入りが決まってきました。
いまはこの流れに落ち着いています。
- 牛乳をのむ→タブレットで知育ワーク(2〜3分)→お風呂
週末など、疲れがたまりすぎていて、今にも寝そうな日は、動画に頼ることもあります。
どんなに寝そうでも、6分程度の動画を見ただけで切り替えてお風呂にいけるのは、意志の力を感じます。
「自分で気分を切り替える方法」を息子が知ったことで、癇癪の頻度はぐっと減りました。
うまくいった理由は「子どもが自分で考えて選んだ」からだった
はじめて、牛乳をのんだだけで気持ちを切りかえられた日。
そのときわたしは、「自分で考えて、自分で選ぶってすごく大事なんだな」と思いました。
これまでも、息子が泣いているときに「じゃあ牛乳のむ?」と声をかけたことはありました。
でもそのときは、「やだー!」と、ぐずぐずが続いてしまっていたんです。
どうして今回はうまくいったのか。
おさらいになりますが、ポイントはこの2つでした。
①「自分の気持ちは、自分でととのえるんだよ」と伝えていたこと
(まだ上手にできなくても、「どうすればいいか」を知っていることが大切)
②前の日の夜、落ち着いたタイミングで「どうすれば気分がよくなるか」を話し合っていたこと
(ママが決めるのではなく、息子自身がアイデアを出した)
この2つを通して、息子は「ぼくの機嫌をとるのはママじゃなくて、自分自身なんだ」と気づけたのだと思います。
自分のこととして考えて、自分で動く。
それが、今回うまくいったいちばんの理由だったんじゃないかなと思っています。
まとめ:幼稚園後の癇癪対策|わが家で効果のあった声かけ&サポート法
年少さんの帰宅後、癇癪やぐずりがつづくと、毎日が本当にしんどく感じますよね。
とくにわが家の息子のように早生まれの子は、まだ体力が追いついていないことも多く、疲れや眠さから機嫌が崩れがちです。
わが家でも毎日バトルのような日々がつづいていましたが、次のステップをふんで、ぐずりのピークがやわらぎました。
- まずは子どもの気持ちに共感する
- でも、他人に当たらず「自分の機嫌は自分でとる」ことを伝える
- 気持ちが落ち着いているときに、一緒に解決方法を考えておく
- いろんなパターンを試して、子どもに合うルーティーンを見つける
癇癪そのものをゼロにするのはむずかしいけれど、「気持ちを切り替える方法」を一緒に見つけていくことで、親子ともに気持ちがラクになります。
今でも眠くて泣いてしまう日もありますが、グズグズする時間は長くても10分くらい。
年少のころとくらべると、ずいぶん楽になったなあと感じています。
わが家のやり方が、同じように悩んでいるママやパパのヒントになったらうれしいです。
幼稚園がはじまったばかりのころは、帰宅後だけでなく、朝の準備もバタバタですよね。
朝の支度をスムーズにするための工夫もまとめています。
コメント